皆さん、こんにちは!旅行とちょっとした冒険を愛する私(筆者)です。
突然ですが、サイパンと聞いて何を思い浮かべますか?透き通るようなマニャガハ島の海、美しい夕日、そして第二次世界大戦の歴史でしょうか。しかし、2019年という時期において、サイパン観光の話題の中心には、ある巨大な施設がそびえ立っていました。
そう、それが「インペリアル・パレス・サイパン(Imperial Palace Saipan)」—サイパン唯一、そして当時アジアでも有数の豪華さを誇っていたカジノリゾートです。
今回は、私が2019年に実際に訪れた際の、このカジノリゾートの「華やかさと、その裏側に潜む波乱の空気」について、体験レポートとして詳しくお伝えしたいと思います。
1. 2019年のサイパン:豪華絢爛なカジノの登場
2019年当時、サイパンの玄関口であるガラパン地区に足を踏み入れた瞬間、私はその光景に圧倒されました。南国ののんびりした雰囲気の中に、突然現れるラスベガス顔負けの巨大な宮殿のような建物。それがインペリアル・パレス・サイパンでした。
この施設は、香港を拠点とするインペリアル・パシフィック・インターナショナル(IPI)によって運営されており、その目的は、サイパンを「アジアの新たなVIPゲーミングハブ」として確立することでした。特にアジアの富裕層(ハイローラー)をターゲットにしており、その内装の豪華さは群を抜いていました。
私が訪問した2019年当時、施設はまだ最終的なグランドオープンを迎えておらず、建設途中やライセンスに関する議論が活発に行われていましたが、カジノフロア自体は驚くべき熱気に包まれていました。
【テーブル1】インペリアル・パレス・サイパン 基本情報(2019年時点)
項目 詳細
正式名称 Imperial Palace Saipan
運営会社 Imperial Pacific International (IPI)
所在地 サイパン、ガラパン地区
規模 5つ星ホテル併設の巨大IR施設(一部工事中)
特徴 ハイローラー特化、アジアからのVIP客誘致
当時の状況 驚異的なVIPゲーミング売上を記録する一方、建設遅延や労働問題が表面化し始めた時期
2. カジノ体験:熱狂と非日常のフロア
セキュリティチェックを通過し、カジノフロアへ一歩足を踏み入れると、そこはサイパンのビーチとは全く異なる別世界でした。天井が高く、きらびやかなシャンデリア、そして大理石の床。まるでヨーロッパの宮殿のような内装です。
フロアは思った以上に広く、テーブルゲームとスロットマシンが所狭しと並んでいました。
2.1 ゲームの種類(リスト)
特に目立っていたのは、VIPルームの充実ぶりでした。2019年のサイパンカジノは、マカオやシンガポールのように一般観光客を広く集めるというよりも、特定のハイローラーに最高のサービスを提供することに特化していたのです。
私が確認できた主なゲームは以下の通りです。
バカラ (Baccarat): 最も人気のあるゲーム。特にVIPエリアでは非常に高額なベットが行われていました。
ブラックジャック (Blackjack): 基本的なルールで、比較的カームな雰囲気のテーブルも多かったです。
ルーレット (Roulette): ヨーロピアン形式が主流で、比較的賑わっていました。
サイコロゲーム (Sic Bo / Craps): アジア圏のプレイヤーに人気のある大小ゲームも見られました。
スロットマシン (Slot Machines): 新しい機種が多く、日本のパチスロとは一味違う興奮が味わえました。
2.2 雰囲気とサービスの質
ディーラーは国際色豊かで、英語や中国語でのコミュニケーションが中心でしたが、日本人プレイヤー向けの案内も整備されつつありました。2019年時点では、サービスはまだ発展途上ながらも、ホスピタリティ精神は非常に高かったです。
私が驚いたのは、そのギャンブルの規模です。一般フロアでも最低ベット額が高めに設定されており、桁違いのお金が動いているのを目の当たりにしました。
3. 華やかな影:2019年が抱えていた波乱
さて、ここからは少し冷静な視点が必要です。2019年のインペリアル・パレスは、単に豪華なカジノというだけでなく、「波乱の渦中にある施設」としても注目されていました。
当時、IPIはカジノから巨額の収益を上げていましたが、その一方で、建設費の未払いや、労働者の安全問題、そしてライセンス料の支払い遅延など、多くの問題が表面化し始めていたのです。
この時期のサイパン経済は、カジノによって大きく左右されていました。地元紙やニュースで報じられる内容は、常にカジノの光と影の両方を映し出していました。
【クォート】地元住民の言葉(再現)
カジノ建設に携わっていた地元のタクシー運転手は、私にこう語ってくれました。(友好なトーンの再現です)
「カジノがきて、島にお金が回るようになったのは事実だよ。でも、それはごく一部の人たちだけかもしれないね。この巨大な建物が、本当に島の未来を豊かにするのかどうか、まだ誰も確信を持てていないんだ。」
この言葉は、島の経済がカジノに依存しすぎることへの複雑な気持ちを表していました。
【テーブル2】IPIカジノの経済的側面(2019年実績と課題)
項目 状況(2019年概算) 課題
VIP売上総額 驚異的な額(ピーク時にはマカオに匹敵するターンオーバーを計上) 不透明な資金の流れ、マネーロンダリング疑惑
地元雇用 一時的に増加したが、外国人労働者比率が高い 労働環境の改善要求、賃金未払い問題
ライセンス料 巨額だが、州政府への支払いに遅延が発生 州政府との関係悪化、ライセンス剥奪の危機
観光客の質 ハイローラー中心の高付加価値型 一般観光客(リピーター層)への恩恵が少ない
4. サイパンの魅力はカジノだけではない
2019年にカジノがサイパンの主要な話題であったことは間違いないですが、サイパンの真の魅力は、その自然と歴史にあります。
カジノで熱くなった頭を冷ますには、ビーチへ行くのが一番です。
マニャガハ島: 「天国に一番近い島」と呼ばれる透明度の高い海。
バンザイクリフ/スーサイドクリフ: 歴史を学ぶ上では欠かせない場所。
ダイビングスポット: 世界有数のダイビングポイントである「グロット」。
これらの自然や歴史的な観光地は、カジノの喧騒とは対照的で、サイパンが「楽園の島」であることを再認識させてくれます。
5. まとめと2019年以降の展望
私が訪れた2019年は、サイパンカジノにとって非常に重要な転換点でした。IPIが記録的な売上を上げながらも、同時に様々な問題が噴出し、そのビジネスモデルの持続可能性が問われ始めた時期だったからです。
豪華絢爛なカジノは非日常的な体験を提供してくれましたが、その裏側には、島全体の未来や経済の課題が複雑に絡み合っていました。
その後、2020年以降のパンデミックの影響、そしてライセンス問題の深刻化を経て、インペリアル・パレス・サイパンは現在、営業停止状態となっています。2019年の熱狂と豪華さは、まるで夢のようであったと感じざるを得ません。
もし、あなたが「あの頃、サイパンのカジノはどうだったのだろう」と振り返っているなら、それは「栄光の頂点と、崩壊の始まりが共存していた、忘れられない場所だった」と私からお伝えしたいです。
FAQ:サイパンカジノに関するよくある質問(2019年訪問者向け)
Q1: カジノへのドレスコードは厳しかったですか?
2019年当時、IPIは非常に高級なリゾートを目指していましたが、ドレスコードはラスベガスほど厳格ではありませんでした。ビーチサンダルや極端にカジュアルな服装は避けるべきでしたが、スマートカジュアルであれば問題なく入場できました。
Q2: カジノ以外に夜遅くまで遊べる場所はありましたか?
カジノ自体にバーや高級レストランが併設されていましたが、ガラパン地区には地元の居酒屋やバーも存在しました。しかし、2019年時点で、夜のエンターテイメントの中心は間違いなくインペリアル・パレスでした。
Q3: 2019年当時、日本円の両替は可能でしたか?
はい、カジノ内および周辺の両替所や銀行で可能でした。ただし、カジノフロアでのプレイは米ドル(USD)が基本となります。
Q4: 今後、サイパンでカジノは再開される見込みはありますか?
(2019年の体験に基づき、当時の情報と現在の状況を補足します) 2019年時点では、IPIの再建が大きく期待されていましたが、その後ライセンス問題は深刻化しました。将来的にサイパンで別の企業がカジノ事業を再開する可能性はありますが、2024年現在、大規模なカジノは営業していません。2019年の賑わいは、一旦過去のものとなっています。
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