でも、そんなギャンブルの世界には、私たちが知っておくと、もっと賢く、そして長く楽しむための「秘密の数字」があるんです。それが今回お話しする「控除率（こうじょりつ）」という概念です。なんだか難しそうな言葉に聞こえるかもしれませんが、ご安心ください！今回は、皆さんがギャンブルをより深く理解し、賢く付き合っていくために、この控除率について、私の言葉で分かりやすく解説していきたいと思います。
ギャンブルにおける「控除率」って、一体何？
まず、「控除率」とは何か、ですね。簡単に言うと、私たちが賭けたお金のうち、運営側（胴元）が手数料として受け取る割合のことです。
例えば、控除率が25%のギャンブルに1000円賭けたとしましょう。この場合、1000円のうち250円は運営側のものとなり、残りの750円が、私たち参加者に払い戻される可能性がある「賞金プール」に入る、というイメージです。
この残りの750円が、私たちに「還元」される可能性がある割合なので、「還元率（かんげんりつ）」と呼ばれることもあります。つまり、
控除率 ＋ 還元率 ＝ 100%
という関係になるわけです。 カジノゲームの世界では「ハウスエッジ（House Edge）」や「RTP（Return To Player）」という言葉が使われることもありますが、これは控除率や還元率とほぼ同じ意味合いと捉えていただければ大丈夫です。
なぜ「控除率」なんてものがあるの？
「え、どうして勝手にお金を取られちゃうの？」と思うかもしれませんね。でも、これはギャンブルが成立するためには必要不可欠な仕組みなんです。運営側も、場所代や人件費、システムの維持費、そして当然ながら利益も必要です。さらに、国に納める税金などもここから賄われています。
もし控除率が0%だったら、理論上は運営側は利益が出ず、ギャンブル事業は成り立ちませんよね。だからこそ、健全な運営を続けていくために、この控除率が存在するんです。
なぜ控除率を知ることが大切なの？
控除率を知ることは、私たちがギャンブルとどう向き合うかを考える上で、非常に重要な手がかりになります。
長期的な勝敗の目安になるから：ギャンブルは運の要素が大きいですが、長期的には控除率が低いほど、プレイヤーが勝つ（または負けにくい）確率が高まります。
賢い選択の基準になるから：もしあなたが少しでも勝ちにこだわりたいなら、控除率が低いゲームを選ぶという戦略が生まれます。
過度な期待をしないため：控除率が高いギャンブルは、それだけ運営側が利益を多く取る仕組みになっているということ。それを理解していれば、「絶対に儲かる！」という幻想を抱かずに済みます。
控除率を理解することは、「ギャンブルは絶対に儲かる」という誤解を解き、冷静に、計画的に楽しむための第一歩なんです。
日本の主なギャンブル、控除率はどのくらい？
それでは、私たちが普段目にしたり、実際に参加したりする日本の主なギャンブルの控除率はどのくらいなのでしょうか？いくつか代表的なものを表にまとめてみました。あくまで目安の数字ですが、参考にしてみてくださいね。
ギャンブルの種類 控除率（目安） 還元率（目安） 特徴・コメント
宝くじ 約50% 約50% 夢を買う要素が強く、控除率は高め。一度に高額当選の可能性。
スポーツくじ (TOTO/BIG) 約50% 約50% 宝くじと同様に控除率は高め。手軽に楽しめる点が魅力。
競輪、競艇、オートレース 約25% 約75% 公営競技の中では比較的安定。
競馬 約20%〜30% 約70%〜80% 馬券の種類によって変動あり（単勝・複勝は低め、3連単などは高め）。
パチンコ・パチスロ 約10%〜20% 約80%〜90% 台の設定や遊技方法、店舗によって大きく変動。技術介入の余地も。
オンラインカジノ 約2%〜10%（ゲームによる） 約90%〜98%（ゲームによる） 海外運営のため、還元率が高めに設定されていることが多い。
（注：オンラインカジノは海外で合法的に運営されていますが、日本ではまだ合法的な地位が確立されていません。利用の際は自己責任と法規制の確認が必須です。）
この表を見て、何か気づきましたか？そう、宝くじやスポーツくじは、他のギャンブルと比較して控除率がかなり高いですよね。これは、運営費用や社会貢献事業への充当といった側面が大きいためです。
一方で、パチンコ・パチスロや、オンラインカジノのゲームは、比較的控除率が低い傾向にあります。「控除率が低い＝勝てる」とは限りませんが、理論上の勝ちやすさの目安としては、非常に参考になる情報です。
ギャンブルの種類別、控除率のもっと深い話
もう少し、個別のギャンブルについて掘り下げてみましょう。
宝くじ、スポーツくじ (TOTO/BIG)
先ほどの表でも触れた通り、控除率が約50%と、非常に高いのが特徴です。これは、当選金額が非課税であったり、収益が公共事業や社会貢献のために使われたりするという側面があるからです。
「夢を買う」要素が非常に強く、一攫千金の夢を見させてくれるのが魅力ですが、「当たりにくい」という現実も理解しておく必要があります。私もたまに買いますが、「当たったらどうしよう！」と考える時間は、何物にも代えがたい楽しさがありますよね。
競馬、競輪、競艇、オートレース（公営競技）
これらの公営競技は、だいたい20%〜30%の控除率で運営されています。馬券や車券の種類によっても控除率は少し異なり、例えば「単勝（1着を当てる）」や「複勝（3着までに入る馬を当てる）」のような当てやすい賭け方は控除率が低めに設定されていることが多いです。逆に、「3連単（1着、2着、3着を順番通りに当てる）」のような難易度の高い賭け方は控除率が高めになります。これは、的中させるのが難しい分、当たった時の払い戻しを大きくするため、という考え方ですね。
パチンコ・パチスロ
パチンコやパチスロは、控除率が10%〜20%台と、公営競技よりもさらに低い傾向にあります。これには、「設定」という要素が大きく関わってきます。パチンコ店は、大当たり確率や出玉の期待値が異なる複数の「設定」の台を設置しています。高い設定の台ほど控除率が低く（＝還元率が高い）、勝ちやすいということになります。
また、止め打ちや目押しなど、プレイヤーの技術介入によっても還元率が変わってくるのが特徴です。まさに「技量と知識がモノを言う」世界ですね。
オンラインカジノ
海外で合法的に運営されているオンラインカジノは、ほとんどのゲームで控除率が非常に低く、数パーセント台のものが珍しくありません。これは、店舗型のカジノに比べて運営コストが低いことや、世界中のプレイヤーが参加するため、競争が激しいことが理由として挙げられます。スロットゲームのRTP（還元率）が96%や97%といったものが一般的で、中には98%を超えるゲームもあります。
控除率を意識したギャンブルとの付き合い方
控除率を理解した上で、私たちが賢くギャンブルを楽しむためのポイントをいくつかご紹介します。
予算を決める！ 「この日はこれだけ」と決めた予算を超えて賭けないことが何よりも大切です。控除率が低いゲームを選んだとしても、それ以上の額を賭けてしまっては本末転倒です。
ルールを理解する！ 賭ける前に、そのギャンブルのルールや仕組みをしっかり理解しましょう。無知は最大の敵です。
控除率を意識して選ぶ！ もし「勝ちたい」という気持ちが強いなら、控除率が低いゲームや、特定の賭け方を選ぶのが賢明です。
エンターテイメントとして楽しむ！ ギャンブルは、あくまで娯楽の一つです。もちろん勝てたら嬉しいですが、負けても「楽しかった」と思えるくらいの気持ちで挑むのが一番健全だと私は思います。
かの有名な投資家ウォーレン・バフェット氏の盟友であるチャーリー・マンガー氏は、かつてこんな言葉を残しています。 「賢い人は、自分が何を知らないかを知っている。」 ギャンブルにおいても、この言葉は響きます。控除率を知ることは、私たちがギャンブルという「知らないこと」を少しでも「知る」ことにつながり、無謀な行動を避けるための手助けになるはずです。
よくある質問（FAQ）
ギャンブルの控除率について、よく聞かれる質問をまとめてみました。
Q1: 控除率が低いほど、必ず勝てるんですか？ A1: いいえ、必ず勝てるわけではありません。控除率が低いというのは、あくまで「長期的に見て、理論上の公平性が高い」ということです。短期的には運の要素が大きく、控除率が低くても負けることも、逆に高くても大勝ちすることもあります。
Q2: 控除率はどこで確認できますか？ A2: 公営競技や宝くじ、スポーツくじなどは、公式サイトや関連情報サイトで還元率（控除率）が明記されていることが多いです。パチンコ・パチスロの場合は、機種ごとの設定やスペック情報、オンラインカジノのゲームでは、ゲーム内の情報（”RTP”など）で確認できます。
Q3: 控除率は固定されているんですか？ A3: 基本的には固定されていますが、一部例外もあります。例えば競馬や競輪では、賭けの種類によって控除率が異なります。パチンコ・パチスロは、台の設定によって実質的な還元率（控除率）が変わります。
Q4: 控除率が高い宝くじでも、なぜみんな買うんですか？ A4: 宝くじは、他のギャンブルに比べて当選確率が低い（控除率が高い）ですが、その分、当たった時の賞金が非常に高額です。多くの人にとっては、「夢を買う」という側面が大きく、少額で大きな夢を見られるエンターテイメントとして楽しまれています。当たらないと分かっていても、「もしも」を想像する時間は、とても楽しいものですからね！
まとめ
ギャンブルの「控除率」について、私の視点から色々と語らせていただきました。 控除率は、ギャンブルが持つ「見えないコスト」であり、同時に「運営側の健全性」を示す数字でもあります。これを理解することで、私たちはギャンブルに対して、より冷静な視点と戦略を持つことができるようになります。
大切なのは、「ギャンブルはエンターテイメントである」という認識を忘れないことです。一攫千金も夢ですが、それ以上に、ハラハラドキドキする過程や、仲間と語り合う時間、そして「もし当たったら…」と想像する楽しい時間を、控除率という知識を持って、より深く、より賢く楽しんでほしいと私は思います。
皆さんも、この知識を活かして、無理なく、そして最高に楽しいギャンブルライフを送ってくださいね！