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  • シンガポールカジノ入場料の真実:なぜ地元住民だけが150ドルの「レヴィ」を支払うのか?

    皆さん、こんにちは!旅好きの私にとって、シンガポールは単なる美食とショッピングの街ではありません。マリーナベイ・サンズ(MBS)やリゾート・ワールド・セントーサ(RWS)といった世界クラスのエンターテイメント施設を持つ、きらめく大人の遊び場でもあります。

    しかし、初めてシンガポールのカジノを訪れた際、私は一つの奇妙な事実に気づきました。パスポートを見せて無料で入場する外国人観光客の横で、地元のシンガポール国民や永住権保持者(PR)は、高額な「入場料(カジノ・レヴィ)」を支払わなければならないのです。

    この入場料、一体なぜ存在するのでしょうか?そして、私たち観光客にはどのようなルールが適用されるのでしょうか?今回は、私が現地で調査し、実際に体験した「シンガポールカジノ入場料」のすべてを、詳しく解説していきます。

    1. 驚愕の事実:シンガポールの「カジノ・レヴィ」とは何か

    シンガポールのカジノ政策は、世界でも類を見ないほどユニークです。彼らは観光収入を最大化しつつ、同時に「ギャンブル依存症」という社会問題から自国民を守るという、二律背背反する課題に挑戦しています。

    その解決策として導入されたのが、「カジノ入場料(Casino Entry Levy)」、通称「レヴィ」と呼ばれる制度です。

    1-1. 目的は「抑止力」

    このレヴィの最大の目的は、観光客から収益を得ることではなく、シンガポール国民やPRが高頻度でカジノを利用するのを経済的に抑止することにあります。

    カジノが2010年に解禁されて以来、政府は「カジノへのアクセスを困難にすることで、地元の家族や社会を混乱から守る」という強い姿勢を貫いています。入場料の収益は、主に社会福祉プログラムやギャンブル依存症対策に使われています。

    1-2. 適用されるのは誰か?

    このレヴィを支払う義務があるのは、以下の二つのグループです。

    シンガポール国民 (Singapore Citizens)
    シンガポール永住権保持者 (Singapore Permanent Residents: PR)

    逆に、私たち外国人観光客は、レヴィの支払いは免除されます。パスポートなど有効な外国籍の身分証明書を提示すれば、無料で入場することが可能です。

    2. 【2024年最新】入場料(レヴィ)の具体的な費用

    シンガポールには現在、マリーナベイ・サンズ(MBS)とリゾート・ワールド・セントーサ(RWS)の二つの統合型リゾート(IR)にカジノがありますが、レヴィの料金体系は完全に共通しています。

    2019年4月より料金が大幅に改定され、現在のレヴィは以下の通りです。(価格はシンガポールドル:S$)

    区分 期間 料金(S$) 料金(目安:日本円) 適用対象者
    短期入場料 24時間 S$150 約17,000円 国民・PR
    年間入場料 12ヶ月 S$3,000 約340,000円 国民・PR
    外国人観光客 制限なし S$0 0円 外国人(パスポート提示)

    ※日本円換算は概算です。為替レートによって変動します。

    なんと、たった1日の滞在で150シンガポールドル(約17,000円)という高額な費用がかかるのです。この数字を見るだけでも、政府が国民にとってカジノを「気軽に行ける場所」にしたくないという強い意志が伝わってきますね。

    カジノ入場料についての政府見解

    この高いレヴィ設定について、シンガポール政府は次のように述べています。

    「カジノ・レヴィを高水準に維持することは、ギャンブルが国民にとっての『日常的なレジャー活動』になることを防ぐための重要な障壁です。この費用が、特に低所得層やギャンブル依存症のリスクが高い人々にとっての抑止力として機能することを期待しています。」 (シンガポール内務省・社会家族開発省関係者コメントより)

    3. 【実体験】私たち観光客の入場手続きガイド

    では、入場料が無料である私たち外国人観光客が、MBSやRWSに入るために必要なものは何でしょうか?非常にシンプルですが、注意点もあります。

    3-1. 入場に必要なもの(リスト)

    カジノの入り口は非常に厳重なチェック体制が敷かれています。必ず以下の有効な身分証明書を持参してください。

    パスポート(必須): 有効な外国籍の証明として、入国スタンプまたはe-Pass情報が必要です。
    入国カード(またはe-Pass): シンガポールへの入国時に発行される電子的な証明(SG Arrival Cardの承認)。
    (任意)ホテルキーカード: MBS宿泊者は専用レーンがある場合があります。
    服装(ドレスコード): スマートカジュアルが基本です。短パン、ビーチサンダル、ノースリーブなどは基本的に許可されていますが、あまりにラフな服装や、帽子・サングラスを着用したままの入場は断られることがあります。
    3-2. 入場プロセス

    私がMBSで体験したプロセスは以下の通りです。

    セキュリティチェック: 手荷物検査(空港のようなX線検査)を受けます。
    ID提示: ゲートでパスポートを係員に渡します。
    スキャニング: 係員がパスポートの情報をスキャンし、観光客であることを確認します。
    顔認証: 生体認証(顔認証)システムに顔を登録します。これは再入場時や、ギャンブル制限リスト(Exclusion Order)に載っていないかを確認するためです。
    入場!: 料金を支払うことなく、すぐにカジノフロアに入場できます。
    【重要】年齢制限について

    シンガポールのカジノ入場は満21歳以上に限定されています。21歳未満の人がカジノエリアに入ることは、たとえ通過するだけでも厳しく禁止されていますので、ご注意ください。

    4. シンガポールのカジノ体験:MBSとRWSの比較

    シンガポールには2つの巨大なカジノがあります。どちらも同じ入場規定ですが、雰囲気は大きく異なります。

    特徴 マリーナベイ・サンズ (MBS) リゾート・ワールド・セントーサ (RWS)
    立地 市街地(マリーナエリア) セントーサ島(ユニバーサル・スタジオ隣接)
    雰囲気 豪華絢爛、洗練された大人の社交場 リゾート感、家族連れも多い(カジノ以外)
    規模 広大。ショッピングモール直結でアクセス良 MBSよりややコンパクトだが、アトラクション豊富
    アクセス MRTベイフロント駅直結 モノレールまたはケーブルカーでアクセス

    私が個人的に感じるのは、MBSの方がより「カジノ」としての迫力と高級感がある一方で、RWSは他のアトラクション(ユニバーサル・スタジオ、水族館)と密接しているため、リゾートの一環として気軽に立ち寄りやすい雰囲気がある点です。

    5. よくある質問 (FAQ)
    Q1: カジノに入場する際、レヴィを支払う必要があるのはどのような人ですか?

    シンガポール国民(Citizen)または永住権保持者(Permanent Resident: PR)のみが対象です。外国人観光客は有効なパスポートを提示すれば無料です。

    Q2: レヴィはどのように支払われますか?

    カジノの入場ゲート付近にある自動販売機やカウンターで、Netsカード、クレジットカード、または現金(S$)で支払う必要があります。支払後、レシートが発行され、それが入場の証明となります。

    Q3: 24時間レヴィ(S$150)を支払った場合、MBSとRWSの両方に入れますか?

    はい。24時間レヴィは、支払ったカジノだけでなく、シンガポール国内のすべてのカジノで有効です。つまり、MBSで支払えば、その24時間はRWSにも追加料金なしで入場可能です。

    Q4: 観光客として入る際、服装の規定は厳しいですか?

    厳しすぎることはありませんが、「スマートカジュアル」を推奨します。特に夜間は、男性のタンクトップ、ビーチサンダルなどの極度にカジュアルな服装は避けた方が無難です。

    Q5: ギャンブルをしない場合でも、カジノフロアに入るのに料金はかかりますか?

    シンガポール国民・PRの場合、フロアに入る時点でレヴィが発生します。外国人観光客は無料です。カジノ内は基本的にゲームエリアに特化しているため、ギャンブルをしない人でも入場する意味は薄いかもしれません。

    6. まとめ:シンガポールカジノの賢い利用法

    シンガポールのカジノ入場料制度は、観光収入と社会福祉のバランスを追求した、非常に巧妙な仕組みです。高額なレヴィは自国民を守るための「見えない壁」であり、私たち観光客にとっては、その国の政策を垣間見ることができる興味深い側面でもあります。

    外国人である私たちは、この制度の恩恵を受け、無料で世界トップクラスのカジノ体験が可能です。

    シンガポールを訪れる際は、ぜひこの特殊な入場ルールを理解し、パスポートを忘れずに、スマートにカジノを楽しんでくださいね!